家を1円でも高く売りたい人必見!元不動産営業が教える、高値売却のための9箇条

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この記事では、不動産業界を約7年間経験した筆者(元営業マン)がプロの目線で、不動産を高値で売却するための具体的な施策を9つ紹介します。

企業が公開している記事などに書いてある基本的な内容に加え、一人の営業マンとして感じた現場のリアルな視点も含んでいます。

筆者のプロフィールを紹介しておきます。

筆者のプロフィール

髙倉 魁人(たかくら かいと)

不動産業界歴約7年

  • 賃貸管理・仲介
  • 売買仲介
  • 買取再販

不動産に関わるさまざまな仕事に従事。その経験を基に、不動産記事専門のライターとして活動中。

保有資格

  • 宅地建物取引士
  • 賃貸不動産経営管理士
  • 賃貸住宅メンテナンス主任者
  • 2級ファイナンシャル・プランニング技能士
  • 住宅ローンアドバイザー など

この記事を読めば、家を1円でも高く売る方法がわかるようになります。今、少しでも家を高く売りたいと考えている人は、ぜひ参考にしてください。

目次

売りたい物件の<セールスポイント>を把握する

不動産会社と会うまでに、売りたい家の強みは整理しておく方が良いでしょう。

家への自分の理解が深まるため、不動産会社の担当者が物件のことをよくわかっているかどうかを判断しやすくなります。

家の強みを整理できるように、売れやすい中古戸建・中古マンションについてそれぞれ解説します。

自分の持っている不動産にあてはまる項目がないかどうか、ぜひチェックしながら読み進めてみてください。

売れやすい中古戸建の特徴

売れやすい中古戸建の特徴として、土地の条件が良いことが挙げられます。

売れやすい土地の特徴
  • 整形地(正方形・長方形など)である
  • 間口が広い
  • 前面道路の幅が広い
  • 2つの道路に面している、角地である
  • 周辺と比べて面積が大きすぎず、また小さすぎない
  • 周りと高低差がない
  • 駅に近い、スーパー・ドラッグストアが近い

上記のような条件が重なる土地は好条件の土地といえます。

整形地というのは、土地の形が綺麗な土地のことを指し、なおかつ間口が広いと過ごしやすい間取りを作りやすいため、人気が高くなります。

また、前面道路の幅も重要で、4m前後しかない道であれば、車のすれ違いが難しいため、車をよく運転する人が多い町であれば、評価は低くなってしまいます。

さらに、土地の大きさも重要なポイントになります。

地域によって、土地の坪単価はおおよそ決まっていますが、大きすぎる土地の場合、同じ単価で販売しようとすると、全体の金額が大きくなりすぎてしまいます。

その場合、地域内に見に来る買主の予算と合致しなくなることがあるため、単価を下げて、全体の金額を調整しなくてはなりません。

また、築年数にもよりますが、単純に建物のグレードが高い(建売住宅ではなくハウスメーカーで建てた家など)は査定額が高くなる傾向があります。

反対に、次のような条件があれば、中古戸建の評価は下がる可能性が高いでしょう。

売れにくい中古戸建の特徴
  • 不整形地(間口が狭い・三角形・台形・旗竿地)
  • 前面道路の幅が狭い(車がすれ違えない)
  • 周辺に比べて土地が大きすぎる・小さすぎる
  • 高低差がある(擁壁がある)
  • 再建築できない
  • 違反建築(建ぺい率・容積率が超過している)

再建築不可の物件とは、市街化調整区域(本来は市街化区域が大半)に建っていたり、前面道路が建築基準法上の道路として認められているものではないために、道路への接道条件を満たさない家などを指します。

また、建ぺい率や容積率が超過している物件も評価は低くなります。なぜなら、再建築した際に同じ大きさの建物を建てられず、サイズダウンしてしまうからです。

これらの内容は、後述する相場の調べ方でも役に立つので、ぜひ参考にしてください。

売れやすい中古マンションの特徴

売れやすい中古マンションの特徴としては、次のようなものが挙げられます。

売れやすい中古マンションの特徴
  • 駅から近い(7~10分以内)
  • リフォームしたことがある(特に水回りなどの設備)
  • 高層階の居室(眺望が良い)
  • 専有面積が広い(需要に対して広すぎると評価は下がる)
  • 戸数が多い(大規模マンション)
  • ブランド力の高い分譲マンション会社が建てたもの

地域性によりますが、駅から徒歩10分以内のマンションが比較的人気が出やすい傾向にあります。

また、専有面積の広さに関しては、広ければ広いほど高く売れる訳ではなく、その地域に買いに来る買い手の予算感に合わせて単価を下げなければ、物件は売れづらくなります。

さらに、戸数が多いマンションがなぜ売れやすいのかというと、戸数が多いと管理費や修繕積立金が安くなるからです。戸数が少ないとどうしても一人当たりの負担が大きくなるため、買い手にとってはマイナスなイメージとなります。

上記と条件が真逆、もしくは築年が古い場合、マンションは売れづらくなります。

特に、旧耐震マンションの場合は、耐震性能が近年の建物に比べて著しく劣っている可能性が高いため、不動産買取も視野に販売していく必要があるでしょう。

旧耐震マンションとは、1981(昭和56)年6月1日よりも前に建築確認申請が下りている物件のこと。

たかくら

旧耐震マンションは、住宅ローンの審査が通りにくいなどの事情があり、売れづらい傾向もあります。

しかし、近年は『中古マンション×リノベーション』ブームの影響で、古い中古マンションにもフォーカスが当てられています。

旧耐震マンションでも、耐震工事を行うことで安全性を高め、新耐震基準を満たすマンションも増えました。

そのため、金融機関側も『旧耐震マンションである』ことだけを理由に審査を通さないということは少なくなってきています。

また、旧耐震マンションでも、ヴィンテージマンションとしてブランド価値があることもあり、その場合は、古いから一概に安くなるといった話ではなくなります。

もし旧耐震マンションを売りたくて困っている方は、売れにくい旧耐震マンションなのか、プロの不動産会社に確認してみると良いでしょう。

<妥当な価格>=相場を知っておく

査定時に、担当者が相場よりも「安すぎる」もしくは「高すぎる」金額を提示しているかどうかを見ることで、信頼性の高い不動産会社なのかを見極めることができます。

そのため、売却したい家の相場は自分でも事前に調べておく方が良いでしょう。本章では、相場がわかるおすすめサイトを紹介し、その上で相場の見方を解説します。

不動産相場がわかるおすすめのサイト

以下のサイトでは、過去の成約事例を見られます。成約事例の中で売りたい家に近い事例を見つけられれば、おおよその売却金額を予想できるでしょう。

レインズマーケットインフォメーションでは、全国にある4つの指定流通機構で構成されている全国指定流通機構連絡協議会が保有する、不動産売買の成約価格などを検索できます。個人情報保護の観点から、土地の住所やマンション名などの詳細は掲載されていません。

不動産情報ライブラリでは、土地取引状況調査票(不動産売買を行った個人に国が行うアンケート)の結果を基に作成された土地・建物の成約状況の表を確認できます。

この他にも、ポータルサイトなどで売出し中の情報を検索する方法もあります。

成約事例ではなく、販売に出ている物件の価格を見ることで、実際に売り出す際の売出し価格を決めることにも役立ちます。また、使いやすく見やすいサイトが多いことも利用するメリットの一つです。

また、相続税路線価から土地の相場を予想する方法もあります。路線価とは、国税庁が毎年7〜8月に公表する、主要な道路に面した1㎡あたりの土地価格のことで、土地にかかる税金を計算するための基準となります。

【計算式】路線価から地価を把握する方法

  • 該当する土地の相続税路線価(千円)÷0.8×1.1=公示地価に近い単価(A)
  • (A)×1.05=公示地価と実勢価格の乖離を補正した単価(B)
  • (B)÷0.3025=坪単価(C)
  • (C)×補正率(1.1or 0.9※)=該当する土地の相場(坪単価)

    ※正方形や長方形などの整形地の場合、1.1。逆に、旗竿地や三角形などの不整形地の場合は0.9 をかける。

【例】路線価から地価を把握する方法

該当する土地の相続税路線価が70,000円の場合は次のような計算になります。

  • (70×1,000)÷0.8×1.1=公示地価に近い単価(96,250)
  • (96,250)×1.05=公示地価と実勢価格の乖離を補正した単価(101,0625)
  • (101,0625)÷0.3025=坪単価(334,090)
  • (334,090)×補正率(1.1※)=367,499(該当する土地の相場)

    ※正方形や長方形などの整形地のだった場合。

路線価は、一般財団法人 資産評価システム研究センターが運営する次のサイトで検索できます。

上記で計算できる土地の単価はあくまでも目安に過ぎません。前後10%くらいの幅があることは理解しておいてください。

先に紹介したレインズマーケットインフォメーション・全国土地総合情報システムから検索できる、実際の取引事例と見比べて活用すればより効果的です。

不動産の相場の見方

相場を調べるときは、売りたい家とできるだけ似ている情報を参考にすることが重要です。

中古戸建の場合と中古マンションの場合に分けて、それぞれ相場の見方を解説します。

中古戸建の相場の見方

戸建の場合、土地と建物がセットになっているため、それぞれの価値を知る必要があります。

始めに土地のおおよその金額を把握できれば、全体の価格も予想しやすくなります。土地の事例を参照する際、次の点に特に注意してください。

  • 土地の形
  • 前面道路の道幅(幅員)
  • 周辺との高低差の有無

上記は、土地の価格を左右する大きな要因です。売りたい土地と事例で見つけた家との間に上記の項目で差があると、相場は大きく異なってしまうため注意しましょう。

土地の価格を把握できたら、次に建物の価値を見ていきます。

その際に参考になるのが、建売住宅の価格相場です。新築建物の価格がわかれば、中古の建物でどれくらいの金額設定が妥当か判断しやすくなります。

※築30年以上経っている戸建の場合、建物の価値はほぼゼロとなり、土地の金額がその物件の価格となることが大半です。

土地と同じく建売住宅も、価格を調べる際はできるだけ近い場所、同じくらいの土地の大きさで販売されているものがないか確認しましょう。見つけられればそれが相場の上限となります。

中古マンションの相場の見方

中古マンションの場合は、同じマンション内の売却事例があれば最も良い参考例となります。

また、同じマンション内(または近しいマンション)でリノベーション済みの物件が販売されている場合でも、リノベーションせずにそのまま売り出した場合、いくらくらいになるか予想する方法があります。

リノベーション物件から現況価格を調べる方法

リノベーション済み:3,980万円で販売中の3LDKの居室(65㎡)
・3,980-650=3,330(万円)⇒ 3,300万円前後 が現況価格の相場

近年は、リノベーション費用の単価は上昇傾向にありますが、60㎡の居室を全改装した場合は、600万円ほどかかるといわれています。50㎡の場合は、500万円ほど。つまり、リノベーションの平均費用は約10万円/㎡です。

全改装されたリノベーション物件が販売されていた場合、居室の広さからだいたいのリノベーション費用を把握し、販売金額から引いた額が、そのまま販売するときの金額の目安と考えて良いでしょう。

最後に嫌悪施設の有無を確認

中古戸建、中古マンションどちらにも共通していえることですが、近くに物件の価格を下げるような嫌悪施設がないか確認しておきましょう。

一例として、次のようなものが挙げられます。

  • 小川、河川
  • 墓地
  • 宗教施設
  • においや大きい音を発する工場、施設など(幼稚園など含む)
  • 養護施設

上記の判断は個人差があるため、一概に該当すれば金額が下がるとはいえませんが、価格を決める際は考慮に含めておきましょう。

<高く売れる時期>に売り出す

不動産には動きやすい時期とそうでない時期があります。高く売却したい場合は、タイミングを見計らって売り出すことも必要でしょう。一年の中で、流通性が高くなる2つの時期を紹介します。

1月から3月まで

春先での移動が最も多く、引っ越し先として不動産を買いたいというニーズが高まるため、年明けから3月までは不動産の流通は最も活発になります。

もしタイミングが合うのなら、年明けからすぐに売却活動を始められるように、前年の年末には不動産会社と打ち合わせを済ませておきましょう。

8月から10月まで

移動・転勤などがある時期は会社によって異なりますが、9月もしくは10月頃に辞令が出るところも少なくありません。

そのため、8~10月は不動産において、第二の流通性が高くなる時期といえます。

春先の最も良いシーズンを逃してしまった場合は、あきらめずに8月頃から売却活動を開始できるよう準備していきましょう。

<不動産会社の買取>は最終手段にする

不動産を売却するには次の2通りの方法があります。

①不動産仲介とは

一般のユーザー(家を買いたい一般人)に対して売却活動を行います。不動産仲介会社に家の売却を依頼して買主を探します。

②不動産買取とは

一方で、不動産買取は、プロの不動産会社に家を買取ってもらう売却方法です。不動産会社は買取った不動産をリフォームし、物件の価値を向上させてから売却します。宝石や中古車の下取りと考えるとわかりやすいでしょう。

高く売りたい場合は不動産仲介一択

「高く売りたい」場合は、結論、不動産仲介で売却するのがおすすめです。

不動産買取は、不動産会社が利益を取れるような価格でしか買取ってくれません。そのため、売却相場は一般の人に売るよりも3割ほど低くなります。しかし、不動産仲介と不動産買取にはそれぞれメリット・デメリットがあるため、それらをしっかりと理解した上で売却方法を選択するのが望ましいでしょう。

不動産仲介で売却するメリット・デメリット

不動産仲介のメリット

不動産仲介で売却するメリットは『高く売れること』です。良い買主を見つけるためには一定の期間が必要ですが、不動産買取より高く売れる確率が高くなります。

不動産仲介のデメリット

不動産仲介のデメリットとしては、次の3つが挙げられます。

約3~6カ月の販売期間が必要

販売する時期や物件にもよりますが、通常、仲介会社に依頼してから1カ月も経たずにすぐに売れることはそうありません。

買付申込みが入ったと思ったら何かと条件が付けられていたり、二度目の買付申込みがあったと思ったら突然キャンセルが入ったり…。そのようなケースは決してめずらしくないでしょう。

相手は一般の人なので、さまざまな事情があることがほとんどです。不動産仲介は『必要な時間をかけて高く売る』と理解しておきましょう。

契約不適合責任を負う

『契約不適合』とは、契約内容と実際に取引した物件の状態が一致しないことをいいます。不動産取引においては、次のようなケースが考えられます。

契約不適合責任を問われるケース

  • 「雨漏りや水漏れがあった」
  • 「屋根や外壁が破損している」
  • 「シロアリによる被害があった」

これらの内容を事前に伝えずに売却してしまうと、後々、責任を問われる可能性があります。

責任を負わない特約をつけることもできますが、物件の競合性を下げる可能性があるため慎重に判断しましょう。

木造で築30年以上の一軒家などは、古家付き土地として売却することが多いため、契約不適合責任を付けない場合もあります。

内見の度に予定の調整・清掃をする必要がある

家を売却する際、売主がまだ住んでいる状態で売却活動をすることが多々あります。

そのようなケースでは物件を内見したいと申し込みが入ったときは、不動産仲介会社を通して内見予定者とその都度予定を合わせなくてはなりません。

また、内見までに水回りや部屋の清掃をしておくことも必要でしょう。そのような一手間が必要になる点も、不動産仲介のデメリットの一つです。

不動産買取の場合は、不動産会社が買取って後々リノベーションするため、印象を良くするための清掃や片付けは不要です。不動産会社が居室内の印象で買取金額を決める訳ではないからです。

不動産買取で売却するメリット・デメリット

不動産買取のメリット

  • 早く売れる
  • 契約不適合責任を負わない
  • 内見のために気を遣わなくていい

不動産買取は売却金額が相場よりも安くなってしまう分、家を素早くラクに売却できます。

相手がプロの不動産会社のため、決断が早く、余計な交渉をされる心配もありません。また、契約不適合責任を負わなくて良いことに加え、内見時も気を遣う必要はないでしょう。

不動産会社が行う内見は、物件の綺麗さよりも立地状況や居室内に重大な欠損・欠陥がないかなどを確認するためです。また、数社の予定をあわせて一気に内見してもらうことも可能です。

『高く売る』よりも早くラクに売却したい人は、不動産買取がおすすめです。

不動産買取のデメリット

不動産買取で売却するデメリットは価格が安くなることです。

できるだけ高く売りたい場合は、不動産買取を選ぶべきではありません。相場価格の6~7割ほどの金額になってしまいます。

たかくら

より詳しく『不動産買取』について知りたい人は、次の記事をぜひ参考にしてください。

<営業が売りたくなる物件>を掌握する

家を高く売却するには、協力者となる不動産会社の気持ちを理解し、上手く付き合っていく必要があります。一方的に、売主側の要望を伝えたところで、上手く関係を構築できなければ売主の希望通りには動いてはくれません。

そこで、仲介手数料と媒介契約の仕組みを説明しながら、不動産会社とどのように付き合っていくべきかを解説します。

仲介手数料の仕組みを知る

仲介手数料は不動産の契約が成立したときに発生します。決済と同時に支払う場合もあれば、一部を契約時に支払うケースもあります。

契約となった不動産の取引価格によって金額が異なり、次の3つに分かれています。

物件価格仲介手数料
400万円超取引価格×3% +6万円+消費税
200万円~400万円以下取引価格×4% +2万円+消費税
200万円以下取引価格×5% +消費税

上記を見てわかるように、不動産会社も決して安く物件を売りたい訳ではありません。むしろ、高い金額で売れた方が仲介手数料が高くなるため売上が上がります。

しかし、仲介手数料は成約して始めて発生する成功報酬のため、高すぎる希望金額を伝えてしまうことは危険です。適正な価格で売り出せない物件は売れづらいと判断されてしまうからです。

不動産仲介会社に売れづらいと判断された場合は、他の物件の広告に費用が充てられます。つまり、ポータルサイトへの掲載期間が短くなったり、チラシ広告での露出が少なくなる可能性があります。

たかくら

適正な金額の前出し方は、前章「高値で売却するコツ②:相場を自分で調べる」をご参照ください。

3つの媒介契約の違いを知る

家の売却活動を不動産会社に依頼する際は、不動産会社と媒介契約を結びます。

媒介契約とは、販促活動を依頼するにあたって必要な内容をあらかじめ取り決めておくための契約です。例えば、仲介手数料に関しての記載(支払い額・支払いのタイミング)などの項目があります。

媒介契約の種類は次の3つです。

スクロールできます
契約の特徴①専属専任媒介契約②専任媒介契約③一般媒介契約
売主との関係1社のみの専属契約1社のみの専属契約専属契約なし
REINS(レインズ)
への登録義務
5日以内7日以内登録義務なし
売主への報告義務1回/1週間1回/2週間報告義務なし
自己発見取引不可
契約期間媒介契約締結後、法令上3カ月以内媒介契約締結後、法令上3カ月以内制限なし※行政指導では3カ月以内

物件を高く売りたい場合は、一般媒介契約と専任媒介契約では専任媒介契約がおすすめです。

一般媒介契約では、他社で成約される可能性があるため、不動産会社は資金・労力などのリソースを積極的に割こうとは考えません。

また、会社によっては、ないがしろにされてしまうケースも少なくないでしょう。

専任媒介契約または専属専任媒介契約で売却を依頼すれば、依頼された不動産会社は100%の力を使って、その物件の売却に力を注いでくれます。

たかくら

一般媒介契約では不動産会社の担当を『本気にさせる』ことは難しい…。

一般媒介は意味ない?
売却時期にこだわりがなく「とにかく高く売りたい!」「この金額じゃないと売れない」といった場合は、一般媒介契約で複数の不動産会社に売却を依頼し、長い目で販促活動をしてもらうのも一つの手です。

内覧時の印象アップで<1円でも高く見せる>

次の家がまだ決まっておらず、住みながら売却活動したい場合、『居住中』の物件として売り出すことになります。その場合、内見時には立会いが発生するため、以下のような最低限の気遣いは必要になるでしょう。

事前に掃除しておく

内見前の掃除はかなり重要です。部屋の印象を大きく左右するため、念入りに掃除しておくことをおすすめします。

特に、玄関周りや水回りは大切です。玄関は第一印象を決める場所、水回りは生活感が最も出る場所で、内見者にマイナスイメージを与えやすいところだからです。

できるだけ物を減らし、見える部分はキレイに磨いておくと印象が良いでしょう。

中には、どれくらいの収納スペースが確保できるか確認しておきたいなどの理由で、クローゼットの中身も確認したい人がいるため、心配な人は見えない部分も掃除しておきましょう。

スケジュールを空けておく

売却活動期間中は、一定の日時は内見に対応できるよう空きを確保しておきましょう。

特に、土日休みの人が多いため、週末は対応ができるようにしておく方が賢明です。何か用事があっても、夫婦であればどちらかが家にいることで急な内見予約にも対応できます。

内見時にアピールしすぎない

内見時に、家のアピールポイントや周辺環境の良さなどを内見者に話したくなる気持ちはわかります。

しかし、押売りしている雰囲気を感じ取られてしまったり、余計な情報を与えてしまったりすることがあるため、内見者と話す際には注意が必要です。

例えば、離婚を理由に売却活動をしている場合、その理由は悟られない方が良いケースがあります。内見者が新婚夫婦の場合、縁起が悪い物件だと思われてしまうため、それだけで避けられてしまうことがあるでしょう。

ホームステージングで<購買意欲を高める>

空き家を売却したい場合、室内をより良く見せる手法としてホームステージングがあります。近年、ホームステージングをおすすめする仲介会社もあり、効果に期待する声が増えてきています。

ここでは、ホームステージングの定義と料金相場を解説します。

ホームステージングとは

ホームステージングとは、室内に家具や小物などの飾りを配置し、内見者がより自分の生活をイメージできるように工夫を凝らす手法です。

具体的には、家具の設置や色合い・照明の調整、小物の配置などを行い、物件の広さ・明るさ・清潔感を向上させます。物件の個性を活かしたコーディネートを行うことで、購入希望者の興味を引くことができます。

ホームステージングは物件の売却価格を高めることに加え、売却までの期間を短縮できる効果的な手段です。空き家を早く売却したい場合は、一度検討してみると良いでしょう。

ホームステージングの料金相場

ホームステージングの相場は次の通りです。

ステージングする箇所料金相場
リビング・ダイニング10万円~20万円
寝室5万円~10万円
キッチン5万円~10万円
浴室5万円~10万円
トイレ5万円前後

これらの費用はあくまでも目安であり、実際の費用は物件の状態やホームステージングの内容によって異なります。

ホームステージングの総額は物件の売却価格の1~2%程度が相場とされており、物件が2,000万円の場合、総額費用は20~40万円となります。

高値がつかずとも<コスト削減>で儲ける

高く売却するために工夫することは大切ですが、逆に、かかる経費を削減して利益を残すことを考えることも重要です。

例としては次の3つが挙げられるでしょう。

仲介手数料を交渉する

家が売却できた時に不動産会社に支払う仲介手数料ですが、交渉次第では減額してもらえることがあります。方法としては、具体的にいくら減額してもらいたいかを伝えるようにしましょう。

例えば、次のような交渉です。

売却金額だけでは住宅ローンが完済できず、150万円手出しが必要になるため、50万円分を減額してほしい。

次の住まいでリフォーム費用が500万円かかるため、半分の250万円は現金を残しておきたい。

具体的な金額を提示することで、担当者も上席を説得しやすくなります。一方で「できるだけ安くしてほしい!」といった交渉は通りにくいため注意しましょう。

登記費用を削減・交渉する

家を売却する際、抵当権の抹消登記や、住所変更が未了の場合は変更登記が必要になります。

登記手続きは通常、司法書士に依頼するため費用がかかりますが、自分でもできます。事前に法務局でやり方を聞けるので、何でも自分で調べてできる人、法務関係の仕事に従事している人などはチャレンジしてみても良いでしょう。

節約できる金額は購入価格や地域により異なりますが、10万円前後です。

しかし、専門的な知識が必要なことに加え、トラブルがあったときの保証は何もないため、余程の自信がない限りはやめておく方が賢明です。

付き合いの長い司法書士などがいれば、その人に依頼して金額を交渉する方がより賢い選択といえます。

譲渡所得税の仕組みを理解し削減する

家を売却して利益が出た場合(買った時よりも高く売れたとき)、利益に対して税金がかかります。これを譲渡所得税といい、物件の保有期間によって税率が変わります。

保有期間の考え方は、不動産を購入した日から、買主に引き渡した年の1月1日までです。

期間が5年以上であれば、長期譲渡所得となり、税率は約20%に。5年未満の短期譲渡所得の場合は約45%となります。

ここで「5年とはいつまでか?」に注意しましょう。『買主に引き渡した日』ではなく『買主に引き渡した年の1月1日まで』です。

例えば、2010年4月1日に購入して、2015年4月2日に売却したとすると、一見5年経過していると考えられそうですが、保有期間は2015年1月1日までとなるため、短期譲渡所得に該当します。

このケースでは、2016年1月1日以降に売却しない限り長期譲渡所得には該当しません。売却するタイミングには注意しましょう。

一括査定サイトで<高値で売れる不動産会社>を見極める

家を高く売りたいときは、できるだけ多くの不動産会社と接点を持つ方が良いでしょう。その中から信頼できる担当者を選定し、専任媒介契約を結び、売却を依頼するのがベストです。

多くの不動産会社と接点を持つべき理由は、信頼できる担当者を見つけることは簡単ではないからです。

大手不動産会社であっても、担当者が新入社員であった場合、売却に関して十分なスキルを持っていないケースがほとんどです。また、地元密着型の会社のベテラン担当者であっても、自分の利益のみを追い求める実利主義者であれば、売主の要望に沿った販促活動をしてくれない可能性があります(囲い込みなど)。

たかくら

『囲い込み』とは、他の不動産会社から問合せがあっても「成約した」などと言って、物件を紹介しないことをいいます。
仲介手数料を自分たちが取るための愚策ですね…。

色々な担当者がいる中で、自分に合った担当者を見つけることはとても難しいことです。

だからこそ、自ら物件の情報を整理し、周辺相場を調べ、その上でできるだけ多くの担当者の話を聞いて慎重に売却パートナーを選んでいく必要があります。

そこで、多くの不動産会社と効率的に接点を持つ方法として『一括査定サイト』の利用をおすすめします。

売りたい物件の情報と、必要な個人情報を入力するだけで、数十社の不動産会社に一斉に情報を送ることができます。

一日待たずとも、早いところであれば、数分でメールや電話で反応が返ってくるでしょう。複数の担当者とコミュニケーションをとって、実際に訪問査定をしてもらう不動産会社を選びましょう。

物件を売りに出せたはずの期間を担当者探しで潰してしまわないためにも、まずは『一括査定サイト』に登録してみてください。

【Q&A】家を高く売りたい人が気になること・3選

不動産の高値売却を望む人のよくある質問とその解答をご紹介します。

Q1. 不動産会社は査定額が高いところの方がいいの?

訪問査定の後、各不動産会社から査定額を提示されますが、その中に高すぎる査定額があった場合は簡単に信じないようにしましょう。

なぜなら、その金額を提示している不動産会社も、売れるとは思っていない可能性が高いからです。

高い金額を提示して媒介契約の締結、その後、徐々に何かしらの理由をつけて販売金額を下げようとしてくることも。余程の理由や自信が感じられなければ、その会社に任せることは避けた方が良いでしょう。

また、徐々に値下げをすることにもデメリットが生じることを理解しておく必要があります。

値下げを続けていると、その物件を認知している周囲の人たちの反応が変わってきます。

「放っておけばもっと下がる」
「売主は何か急いでいるのかもしれない」

段階的に金額を下げていくと、このような憶測が広まり、物件がより売れづらくなっていきます。始めの金額設定はとても大切です。

Q2. 買主にウソをついてもバレない?

傷や浸水履歴、隣人トラブル、事故情報などを隠して売却活動をすることは避けましょう。

引渡しまでバレなかったとしても、後になって契約不適合責任を問われ、一部返金や賠償金を求められる可能性があります。担当の不動産会社に正直に内容を伝え、買主への伝え方を工夫してもらいましょう。

Q3. 自分でリフォームしたらより高く売れる?

家を高値で売却したいと考えたとき、リフォームやリノベーションを検討する人がいます。

しかし、一般の人がリフォームをした場合、売主自身の趣向が反映されることが多く、個性的な物件になってしまうことが多いため、大きなリスクがあることを理解しておかなくてはなりません。

せっかくお金をかけたにも関わらず、物件がまったく売れないこといった事態も考えられるでしょう。

リフォーム・リノベーションをするよりも、修繕や清掃に力を入れて印象を良くする方が割安で即効性があります。

修繕とは壁や床、屋根などの劣化を修復することで、ハウスクリーニングのついでに行えるようなものを指します。他にも、前章で紹介したホームステージングなどの方が費用対効果の高い施策といえるでしょう。

まとめ:9つの施策を理解した上で『一括査定サイト』に登録しよう!

この記事では、家を高く売りたい人が取るべき具体的な方法を9つ紹介しました。

まとめ・不動産を相場よりも高値で売却するコツ
  • 家の強みと弱みを理解する(土地の形・道幅・部屋位置・周辺施設など)
  • ポータルサイトなどで、相場を自分で調べておく
  • 不動産を売り出すベストタイミングは年明けと9月頃
  • 売却方法は不動産仲介を選ぶ
  • 不動産会社の内情を理解し、専任媒介契約を結ぶ
  • 玄関と水回りは必ず掃除しておく
  • 空き家ならホームステージングが効果的
  • 仲介手数料は具体的な金額を伝えて交渉する
  • 一括査定サイトを利用してたくさんの担当者に会う

9つのポイントを理解した上で最も大切なのは、信頼できる売却パートナーを見つけることです。

そのためには、多くの不動産会社と接点を持ち、査定額や実績、対応などを比較する必要があります。そこで『一括査定サイト』の利用がおすすめです。

一度に数十社の不動産会社に物件情報を送ることができ、たくさんの担当者と会えるため、信頼のおけるパートナーと出会う確率が高くなります。

担当者によっては、上記で紹介したノウハウの他にも高値売却のためのさまざまな情報を提供してくれることでしょう。

さらに、一括査定サイトを活用して素早く適切なパートナーを見つけられれば、その分早く、高値で売却できる可能性が高まります。

ぜひ、以下の一括査定サイト一覧をご活用ください。

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